汗を制するものは夏を制す!!汗対策

2016年7月11日(月)

 

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梅雨が明けるといよいよ本格的な夏の到来です。夏になると、汗によるベタつきや臭いなどに悩まされますが、汗をかくことは私たち人間にとっては必要不可欠。汗のことを正しく理解して、汗と上手に付き合いましょう。

 

なぜ汗をかくの

体内の細胞や器官が効率よく働くためには、体温を36℃前後に保つのがもっともよいと言われています。そのため、運動や食事などで体温が上がり体内に熱がこもりすぎると、熱を外へ逃がす必要があるのです。そこで大切なのが汗。汗が体の外へ出て蒸発することで、熱を外に逃がし、体温調節をしてくれます。人は汗をかくことにより体温を一定に保っているのです。

 

汗が出る仕組み

体温が上昇すると大脳視床部にある体温調節中枢が自律神経を介して汗腺に指令を出します。

皮膚には汗の出る汗腺があり、汗腺にはエクリン線とアポクリン線の2種類があります。エクリン線は、ほぼ全身にあり、一方アポクリン線は、思春期になるとワキや外陰部などの特定の部位に発達します。通常“汗をかいた”と感じるときはエクリン線から出る汗のことを指しています。

 

汗の成分

汗は血液を材料としており、血漿を薄めたものと同じ成分でできています。エクリン腺からの汗はほぼ99%以上が水で、残りのわずか1%の中に、ごく少量のナトリウムや塩素、カリウム、マグネシウムなどのミネラルや、臭いの元となる尿素、アンモニアなどが含まれています。

※血漿・・・赤血球、白血球、血小板の有形成分を除いた液体成分

 

発汗の種類と働き

 

温熱性発汗

気温が上昇する時期や運動時、食事時など体温の上昇を防ぐために、エクリン腺から汗が分泌されること。体温を調節する働きがある。

 

精神性発汗

緊張した時に汗が分泌されること。いわゆる“冷や汗”で、手のひらや足の裏、ワキの下、額など局部的にかく汗。緊張により、交感神経が刺激されて発汗する。

 

味覚性発汗

辛いものを食べた時に発汗神経が刺激を受けて汗が分泌されること。額や鼻など局部的にかく汗で、肝臓の機能を助ける働きがある。

 

良い汗と悪い汗

近年、運動不足や冷暖房設備の普及などにより、汗をかく機会が減っています。汗をかく機会が減ると汗腺の機能が低下して「汗をかけなくなる」という悪循環に陥ります。

汗腺には血液中に含まれるミネラル分をろ過するという働きがありますが、この機能が低下すると、ミネラル分の多いベトベトした “悪い汗”をかくようになります。

 

あなたの汗はどのタイプ?

□汗がベタついている

□なかなか汗が乾かない

□汗の粒が大きい

□舐めるとしょっぱい味がする

□冷暖房をよく使用する

□普段あまり運動をしない

□汗に臭いがある

□汗が濁っている

□肌トラブルが多い

□バターや卵など動物性脂肪をよく摂る

 

一つでも当てはまった人は下を読み勧めてください!!

 

 

 

良い汗をかく方法

 

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体を動かす

定期的に体を動かすことも大切です。ウォーキングやジョギング、サイクリングなど、あまりハードでない有酸素運動で汗をかく習慣を身につけましょう。有酸素運動で出る良質な汗を頻繁に出すことで、汗腺のつまりを防ぎ、老廃物も体外に出やすくなります。

 

規則正しい食生活

肉類の多い食事など、動物性脂肪を摂りすぎると皮脂腺の働きが活発になり、体臭の原因になります。海藻やこんにゃくなど、食物繊維を含んだ食品をとると腸内の悪臭を防ぎ、臭いを予防できます。

 

冷房に頼らない

冷暖房の効いた部屋で過ごしていると汗をかきにくくなり、汗腺機能が低下してしまいます。なるべく冷房を使わずに扇風機やうちわなどで暑さをしのぎましょう。冷房を使用する場合は外気との温度差を5℃以内に設定しましょう。

 

湯船につかる

43℃くらいのお湯に肘から先と膝から下の部分を浸けるように入浴しましょう。手足の汗腺が身体の中で最も低下しやすい部分です。手足を温め、全身の汗腺を活性化しましょう。

 

たかが水!されど水!夏の上手な水分補給

 

「汗をかいた分、水分を補給すればいい」という安易な考えは様々なトラブルを巻き起こしかねません。汗と同様に正しい水分補給の知識をつけましょう!!

 

体の水分量

人間の体は約60%~80%が水分でできています。これがわずか5%でも不足すれば頭痛や体温上昇、脈拍亢進などの症状を起こしてしまいます。

また、人間の脳は約85%が水分でできています。脳細胞には自ら水分を保つ機能がないため、水分不足になるとたちまち脳の機能が低下してしまいます。

 

日常生活で失われる水分

体内では、毎日約2.5ℓもの水分を失うと言われています。何もせずとも汗や呼吸、老廃物として約200ccの水分が出ていきます。特に朝の体は、寝ている間の無意識な発汗や呼吸によって軽い脱水症状が起き、負担がかかっている状態です。朝起きてトイレに行ったらコップ1杯の水を飲みましょう。

 

<ポイント>

コップ1杯の水が体内に吸収されるまでには約15~20分かかると言われています。そのため、喉が渇いたと感じてから水分を補給するのでは遅すぎるのです。一度に大量の水を飲むと胃に負担がかかるため、1回200ml程度を何度かに分けて摂取するようにしましょう。

 

こまめな水分補給が健康の鍵!!

 

良い汗をかき、水分を上手に補給して元気に夏を乗り切りましょう!!


この記事の投稿者

mitsuyasu
mitsuyasu
ステラ漢方のホームページ、ステラ広場(コラム)のデザイン担当。 お役に立てる情報をWEBを通して発信していきます♪
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