暖かくなり、サンダルが活躍する季節になりました。これからの季節は特に、足の臭いが気になってサンダルを履くことや人前で靴を脱ぐことが憂鬱ですよね。そもそも、なぜ足は臭くなるのでしょうか。もしかしたらあなたの何げない行動が足の臭いをひどくしているかもしれません。今回は夏前に知っておきたい足の臭いの原因とその対策についてご紹介致します。
もそも足の裏には、体の他の部分の3~10倍もの汗腺(エクリン腺)が集中しています。そのため、両足で一日にコップ一杯、約200ccの汗をかくといわれています。基本的に汗そのものには臭いはほとんどありません。臭いの原因となるのは、表皮ブドウ球菌といわれるバクテリア、コリネバクテリウムといった細菌です。これらの細菌が、汗と一緒に流れ落ちた古い角質などの成分を脂肪酸に分解しする際に、臭いを発生させるのです。 また、足の裏は角質層が厚く、垢が出やすいということも臭いを発する原因になります。垢は常在菌の栄養分になるため、垢が多いとその分常在菌が繁殖しやすくなります。そして、汗腺から出た皮脂などと混じり合って臭いが強くなるのです。さらに足は靴下や靴などで長時間覆われ、密閉状態になっており、汗をかいても蒸発せずムレやすい傾向があります。ムレた角質層は剥がれやすいため、垢が増えてさらに常在菌の繁殖が活発になり、臭いが一層強くなるのです。
□炭水化物をよく摂る。
米やパンなどの炭水化物をよく食べる人は要注意。炭水化物の摂り過ぎは、汗の臭いをひどくする原因になります。
□シャワーで済ませる。
お風呂に浸からずシャワーのみで済ませる人は、石鹸の流しかすが足の裏に付着しやすいので注意しましょう。
□乳製品や肉類など脂質の多い食品をよく摂る。
乳製品や肉類など脂質の多い食品ばかりを食べていると汗腺の働きが活発になって、汗をかきやすくなります。また、これらを消化する際に発生するガスが臭いの原因に繋がります。
□靴下を履かずに靴を履く。
靴下を履かずに靴を履くと汗を吸収してくれるものがないため、靴の中は蒸れて足が臭くなります。
□爪のメンテナンス不足。
爪が長いと爪の中に垢や埃が溜まりやすく、細菌の住処になってしまいます。三日に一度は爪をチェックしましょう。
□靴下やストッキングを 長時間履いている。
ストッキングや靴下などで長時間足が覆われると、臭いが込もりやすくなります。更に足裏の分厚い角質がエサとなり、殺菌が増殖して益々悪臭が強くなります。
心と体に感じる不快感を総じてストレスと呼びます。ストレスには肉体的ストレスと精神的ストレスの2種類があり、足の臭いは精神的ストレスも原因の一つになるといわれています。精神的ストレスは、対人関係のもつれや生活の不安などが原因として挙げられ、人によって受け方が大きく違います。通常大きなストレスの原因になるものとして、家庭環境、職場環境、精神的緊張、恋愛、喜怒哀楽等、社会生活における人間関係があります。極度に緊張する場面に遭遇すると、手のひらや足の裏に汗をびっしょりと掻いてしまうなどの状態がそれに当たります。このようにストレスによって起こる発汗を「精神的発汗」といいます。心当たりがある人は日常の生活の中での上手なストレス発散法を見つけるようにしましょう。
1,足を洗い、清潔にする
足を洗う時は、指の間、かかと、くるぶしなどもしっかり洗いましょう。特に、くるぶしの下あたりは垢が溜まりやすく、シャワーで体を洗い流した時の垢も付着しやすい部位です。この部位は、垢が柔らかくなっているお風呂上がりの前に、指で軽く擦って洗い流すと、汚れを落としやすくなります。
2,足の古い角質を落とす
古い角質が細菌によって分解されると臭いが発生します。普段から足専用のシャンプーなどで足の手入れをしっかり行い足全体の古い角質を減らしておくことで、足の臭いを抑えることができます。必要以上に力を入れてゴシゴシ洗わず、手で軽くマッサージするように擦るとよく落ちます。また、足が蒸れた状態になると、皮膚表面の古い 角質はどんどん脱落して細菌による角質の分解が急激に進みます。こうなると臭いが強くなるため、足の蒸れには十分注意しましょう。
3,靴下は混紡製品を選ぶ
なるべく蒸れにくい綿とシルク、ウールなどの天然素材の繊維との混紡製品を選ぶことが必要です。綿100%の靴下は吸収性には優れていますが、汗を蒸散する性質が低く蒸れやすい傾向があります。吸収・発散性が良い混紡の製品がお勧めです。
4,靴を休ませる
靴を休ませ、別の靴とローテーションすることは立派な消臭ケアの一つです。一日履いた靴は、水分や湿気が取れるまでに最低二日は必要です。湿気が取れないまま同じ靴を履き続けると臭いの素になります。しっかり靴を休ませましょう。
5,靴のメンテナンス
靴を脱いだら消臭・細菌スプレーをしてシュードライを入れましょう。シュードライには抗菌作用があるため、臭いの素となる細菌を寄せ付けません。
6,下駄箱の消臭と乾燥
活性炭・生石灰などを使って下駄箱を常に消臭・乾燥させましょう。この際、新聞紙を敷いたり、トイレットペーパーを置いたりすると、効果的です。これらには除湿効果があるため、下駄箱の湿気をしっかりと吸収してくれます。
7,足の爪をきちんと切り、角質を取る
靴下のゴミが溜まって蒸れを促進させてしまうため、爪は短く整えましょう。また、かかとなどの古い角質を取り除いておき、常に清潔な状態にすることを心掛けましょう。
8,紅茶または緑茶で予防
紅茶または緑茶のティーバッグを2つ用意し、熱めのお湯に10分ほど浸けます。取り出した後、冷たい水を入れて薄めます。その中に約30分程足を浸すことを週に2回行いましょう。お茶に含まれるタンニン酸が発汗や臭いを防ぎます。
9,酢を入れて足湯する
たらいに1/2カップのお酢を入れ、30分程足湯します。酢の主成分であるクエン酸には殺菌作用と、皮膚表面を酸性に保つ殺菌の繁殖を抑える効果があります。
10,ミョウバン水を使用
ミョウバン水には細菌作用、制汗作用、収斂作用があり、アンモニア臭を中和する働きがあります。ミョウバン水の作り方としては、水1,500ml、焼きミョウバン50gの割合で混ぜ、溶け切るまで待ってから使用します(一日~三日程度)。完成したミョウバン水はミョウバン水原液となります。そのままだと刺激が強いため、10倍以上に薄めて使用しましょう。
11,靴の中に10円玉を入れる
10円玉の成分である銅には、銅イオンを発生させ、殺菌、消臭する効果があるといわれています。家に帰って靴を脱いだら10円玉を入れておきましょう。
足の臭い対策は、何よりもまず足を清潔に保つこと、細菌の増殖を抑えることがポイントです。また、靴の除湿や除菌対策に少し気をつければ格段に効果が期待できます。まずは日頃の生活習慣を見直し、自分に合う対策法を見つけましょう!
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