欧米に多いと言われていた「逆流性食道炎」が、日本でも増えてきています。
胃酸が食道に逆流することによって引き起こされる病気で、高齢者にも多くみられます。
「胸やけ」「酸っぱいものがこみ上げてくる」などが代表的な症状ですが、自覚症状はさまざまです。
今回は、「逆流性食道炎」についてご紹介いたします。
逆流性食道炎の症状と気づかず、他の病気と思っている人や、年齢のせいと諦めている人も少なくありません。
上記のような症状の背景に胃酸の逆流が関係しているならば、治療により改善することができます。
食事をすると、食べ物は食道を通って胃へ送られます。胃は、たんぱく質などの消化をするために、胃酸を分泌しています。
胃酸は、食べ物と一緒に入ってきた細菌などを殺す働きもしている強い酸で、胃の中は強い酸性の状態になっています。
胃もたんぱく質でできていますが、胃の内壁には、粘液を分泌して、粘膜表面を覆うなどの、強い酸から胃壁を守る仕組みがあります。
そのため、通常は胃酸で胃壁が消化されてしまうことはありません。
一方、食道は、消化の機能がないため、食道の内壁には胃のように粘膜を守る仕組みがありません。
食道の粘膜が傷むと、食道の壁に分布する感覚神経などが刺激され、胸のあたりが焼けるように熱く感じる胸やけや、
酸っぱいものがこみ上げてくるような呑酸などの症状が現れます。
胃酸が食道に逆流しやすい状況である人は、不快な症状が繰り返し起こります。
また、胃酸によって炎症が生じて、逆流性食道炎になることがあります。
●呑酸
「呑酸」とは、何かの拍子に酸っぱいものが胸からのどのほうへ上がってくるもので、逆流性食道炎の典型的な症状です。
食後に起こりやすく、特に胸やけと呑酸の両方の症状がある場合は、胃酸の逆流が強く疑われます。
●げっぷ
胃の中のガスが口から排出されるのが「げっぷ」です。食べ物と一緒に飲み込んだ空気を吐き出そうとして起こるげっぷは問題ありませんが、
胃の上のほうにたまった胃液が一緒に逆流して、不快なげっぷが起こることがあります。
●胃もたれ、胃痛
食道炎による「胸やけ」の状態を右のように表現する人もみられますが、慢性胃炎や胃潰瘍、機能性胃腸症が現れる人もいます。
自覚症状だけでは、胃の病気なのか食道の病気なのかの区別はつきません。
●腹部の痛み・膨満感
食道の下端は、胸のいちばん下と腹部のいちばん上の境目あたりにあります。
そこに胃酸で傷ができると、胸に限らず、上腹部の痛みなどを感じる人もいます。
また、胃酸の分泌量が多いと、胃より下の十二指腸にまで流入して、上腹部の痛みや
もたれ感などが現れることもあります。
いかがでしたか?次回も逆流性食道炎について詳しくご紹介していきたいと
思います(≧▽≦)どうぞお楽しみに☆彡
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